TOP > レース攻略アドバイス > 渡辺和樹さん
※アドバイスとプロフィールは、2007年3月に取材した時点のものです。
91年サロマ湖100kmがデビュー戦。これまで12回完走。ベストタイムは9時間1分。2007年は「しまなみ海道100kmウルトラ遠足」の3週間後にサロマに挑む。
「私はランニング以前に、これというスポーツ歴はなかったんです。20年前に走り始めたのも、太りすぎを心配するようになったから。ありふれたキッカケでした」と話す渡辺さん。今は毎年国内外のフルマラソンを13~14レース、ウルトラマラソンはサロマ以外に1~2レース出場している熱心なランナーだ。 「いろいろな所へ行けるし、仲間たちとも会えるので大会遠征は楽しいですね。記録を狙うとかではなく、やはり終わった後に飲むのが目的かな(笑)。今年のサロマは、しまなみ海道を走ってから行きます。3週間しか間がありませんが、サロマは途切れさせたくないイベントですからね。」 渡辺さんの普段の練習はというと、平日は出勤前の早朝に、広大な小金井公園内15kmを1時間半、走友会の仲間たちとしゃべりながら、ゆっくりペースで走るのが定番。休日で体調のいいときには、ペースを上げたり距離を伸ばしたりすることもあるが、特にウルトラマラソンを意識した練習はしていないという。 「最初の頃は100km走る練習が必要だと思っていたのですが、私が最初にサロマに出た1991年に優勝した小島成久さんの考えは違った。50km以上は走らないと言うんですね。疲れがたまりすぎると回復が追いつかなくなる、というのが理由。なるほどな、と思いました。疲労をため込まず、無理なく毎日続けられる距離を見極める。これが練習の一番大切なポイントだと思いますね。」 100kmに初めて挑むランナーは未知の距離に不安を抱くのは当然。だからと言って無理して距離を伸ばしても、疲労の蓄積や故障を招くこともあるので逆効果。ウルトラを目指す人にとって貴重なアドバイスだといえるだろう。 レースに臨むときに気をつけていることは? 「皆さん、最初からペースが速すぎますよね。フルマラソンの場合は30kmを過ぎてからが本当のレースと言われます。でも100kmでは、55kmを過ぎてからどう走るかが重要。私の場合、前回の2006年はキロ6分のイーブンペースで行くと決めて、9時間57分でした。ただ、50kmでお腹が痛くなり、トイレに何回か入ったので、後半はちょっとペース上がりましたけど。」 イーブンペースを守るスタイルを貫く渡辺さん。もうひとつ大切なのがリズムだという。 「ふつうレストステーションでシューズを履き替える人が多いですけど、着地のタッチが変わってしまうので、私はあえて履き替えません。シューズが変わるとバランスが崩れるし、チップを付け替えるにも手間がかかる。それまで刻んできたリズムが狂うのが嫌なんですよ。だからウエアについても土砂降りでない限りは着替えないですね。」 エイドステーションとの付き合い方も渡辺さん独自のスタイルで、リズムを大切にしている。 「エイドでボランティアの人やランナーと話し込んだり、また座り込んだりするのをよく見ます。その気持ちはわかりますが、それまで維持してきたリズムが狂っちゃうんですよ。もっといい状態で完走を目指すなら、留まらないことですね。一度立ち止まってしまうと体も重くなるし、脚の動きも悪くなる。走らなくてもいいので、せめてゆっくり歩きながら通過するといいと思いますよ。」 最後に、渡辺さん流のリズムの作り方を聞いた。 「最初からゴールのことを考えちゃダメ。スタートしてから、99、98、97とカウントダウンしながら、とにかくゆっくりと歩を進めるんです。ウルトラマラソンは遊びのつもりで走った方がいいですね。」
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